今時の子どもたち②

今時の子どもたち②

子どもたちはどう変わった?

先月に引き続き、博報堂生活総合研究所が発表した「子どもの調査結果」をご紹介します。子どもたちの変化は前回ご紹介した以外にもいろいろあるようです。

今時の子どもたちは「勉強が大事で、親を尊敬し、親との距離は近づき、大人から叩かれた経験はあまりなく、友達はとても多い」ということになります。親からするととてもいい子ですね。ちょっと面白味がないかもしれませんが・・・。 いずれにしても我々の子どもの頃とは随分違います。

【価値観】重視することで、勉強が遊びを逆転
【家族との関係】尊敬度合いでお母さんがお父さんを逆転
【家族との関係】どんどん近づく親子の距離
【大人との関係】大人から叩かれた経験は過去最低に
【友達との関係】友達の数は過去最高に

【価値観】重視することで、勉強が遊びを逆転
初めて、「勉強」が「遊び」を上回り、「勉強」が過去最高となり、「遊び」が過去最低となっています。20年間で大きく変化していますね。

「遊びと勉強ではどちらの方が大事だと思うか」を二者択一で質問
「遊びより勉強が大事」:1997年36.5% → 2017年58.1%(+21.6pt)
「勉強より遊びが大事」:1997年62.7% → 2017年41.9%(▲20.8pt)

今時の子どもたち②

図:勉強が遊びを逆転

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【家族との関係】尊敬度合いでお母さんがお父さんを逆転
お母さんが過去最高でお父さんを初めて上回っています。7割近くの子どもたちがお母さんを尊敬しているわけですが、お母さんがそれだけ頼りになる存在になったということでしょうか。

お父さん・お母さんがそれぞれ「尊敬する人」「友達のような人」「どうでもよい人」のどれにあてはまるかを質問
「お母さんは尊敬する人」:1997年54.8% → 2017年68.1%(+13.3pt)
「お父さんは尊敬する人」:1997年59.7% → 2017年61.5%(+1.8pt)

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図:尊敬度合い

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【家族との関係】どんどん近づく親子の距離
いずれも過去最低で子どもと家族の関係・距離感が近づいているということです。家族が子どもにとって信頼できる存在だということでしょうか。
でも秘密はあると思うんですが・・・。

家族との関係を質問
「自分の部屋に両親が入ってくるのはいやだ」:1997年46.0% → 2017年36.6%(▲9.4pt)
「家族に言っていない秘密がある」:1997年50.3% → 2017年34.3%(▲16.0pt)

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図:親子の距離

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【大人との関係】大人から叩かれた経験は過去最低に
いずれも過去最低で「お母さん/お父さんにぶたれたことがある」は初めて50%を下回っています。それにしても随分下がりました。親がぶたなくなったんですね。学校の先生が殴らなくなったのは、時代なんでしょうね。もし、殴ったら今は大変なことになります。愛の鞭という言葉はもう過去のものらしいです。
厚生労働省が「愛の鞭ゼロ作戦」というキャンペーンを行っているくらいですから・・・。

両親や先生に叩かれた経験の質問
「お母さんにぶたれたことがある」:1997年79.5% → 2017年48.6%(▲30.9pt)
「お父さんにぶたれたことがある」:1997年69.8% → 2017年38.4%(▲31.4pt)
「学校の先生に殴られたことがある」:1997年18.9% → 2017年1.6%(▲17.3pt)

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図:大人から叩かれた経験

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【友達との関係】友達の数は過去最高に
友達が50%以上増えているのはとてもいいことだと思います。しかし友達の基準をどこに置いているのかを聞く必要があると思います。

友達の人数について具体的な人数を質問
友達の数(平均値):1997年50.7人 → 2017年77.3人(+26.6pt)で過去最高

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図:友達の数

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次回は博報堂生活総合研究所が今の子どもに対して作った言葉「タダ・ネイティブ」をご紹介します。

※出典:全て博報堂生活総研「こども20年変化調査結果」より