世界デジタル競争力ランキング

世界デジタル競争力ランキング

日本は世界27位

日本でもデジタル庁法案が成立する見通しで、これからやっと本格化していきますね。
そんなことで、デジタルランキングを調べてみました。
今回はスイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表した「世界デジタル競争力ランキング」をご紹介します。
このランキングは63カ国・地域を対象にデジタル技術の利活用能力を下記の3点から評価するものです。
(1)知識:デジタル技術の習得やそれを支えるインフラ整備状況など
(2)技術:デジタル技術の進展
(3)将来への準備度合い:デジタル変革に対する社会の受容性

それによると1位はアメリカで以下シンガポール・デンマーク・スウェーデン・香港と続きます。
日本は調査対象63ヶ国中27位で、前回の23位より4つ順位を落とし、東アジアの中でもシンガポール・香港・韓国・台湾・中国よりも低いという大変残念な結果でした。
しかも日本は下記の分野で最下位(63位)です。
・知識における人材の国際経験
・機会と脅威(将来に対する備え)
・企業の機敏性
・ビッグデータの活用と分析

図:世界デジタル競争力ランキング

出典:IMD World Competitiveness Rankings2020より作成

新型コロナウイルスのPCR検査の結果をFAXで送っていたことや特別定額給付金の申請もネットより郵送の方が早いといった事態が発生して、デジタル化の遅れが浮き彫りになりました。
海外には日本のことをデジタル敗者とまで言う人もいるそうです。

デジタル・ビジネスの障壁

デジタル敗者と言われる原因は何か?
ガートナージャパン㈱ではデジタル・ビジネス推進の障壁は「人材不足」「技術力不足」にあるとして調査結果を発表しています。
これはITシステムの構築・導入・保守・運用・サービス委託先の選定に携わっている日本企業(ITベンダーを除く)の担当者を対象にしたWeb調査(有効回答数:412)によるものです。
障壁の1位は「人材不足」、以下「技術力不足」「予算」「経営トップの意識」「企業文化が保守的」という順でした。
逆に経営トップの意識と企業文化の保守性が変われば、人材不足・技術力不足・予算は改善していくと思います。

図:デジタル・ビジネス推進の障壁

出典:ガートナープレスリリースより作成

(↑画像をクリックすると拡大します)

ガートナージャパン㈱では日本における各障壁について次のように述べています。

●人材不足
デジタル・ビジネスで必要とされる人材は、企業の働き方や文化の改革を推進する能力を持った人材であり、要求される能力も極めて高いものである。
IT部門のこれまでの業務ではそのような能力が重視されていなかった。
保守運用とコスト削減が業務の中心であったIT部門にとっては、新しく企画・提案する能力が欠如している。
日本企業においてデジタル・ビジネスを推進するための人材の確保は困難であることが示されている。

●技術力不足
長期にわたる日本経済の低迷により、企業でのIT投資が抑制されていたことが影響している。
大規模ITプロジェクトを企画から経験した人材が少なくなり、限られたIT経験しか持たない人材が増えている。
そのため、デジタル・ビジネスに取り組もうとしてもIT部門内に技術力が不足しているケースが散見される。

●予算
デジタル・ビジネスの予算化や妥当性の確保の難しさはもとより、経営陣にデジタル・ビジネスに投資する意向があっても、保守運用とコスト削減が業務の中心であったIT部門にとっては、新しく企画・提案する能力が欠如していることが背景にある。

ガートナージャパン㈱の松本氏は、
『IT部門が直面する抵抗勢力の筆頭は社長であることが判明しました。IT部門が主導するデジタル・ビジネスの成功のために、IT部門は、役員自らのコミットメントや、具現化に向けて経営サイドを巻き込める環境の構築を目指し、経営/役員層を関与させていくことが肝要です。そのためには、CIOやIT部門のリーダー1人1人が、経営レベルを納得させるビジネス知識や交渉能力を持ち、社長との信頼関係を構築できるようになる必要があります。また、他の部門の抵抗が強い場合は、その部門への対策をしっかりと行うことが重要です。社内の抵抗勢力とどう折り合いをつけていくのかが、今後のデジタル・ビジネス推進の課題でしょう。』と指摘しています。

デジタル化の遅れが日本経済低迷の大きな要因だとされています。
国内の人口が減り続ける中で、経済規模を拡大していくためにはデジタル化の障壁を克服して、「デジタル勝者」になれなければなりません。
今年中に【とてつもない権限】を持つデジタル庁が立ち上がるとのことですので、大いに期待したいですね。