■ワーク・ライフ・バランス
人口が減ると労働人口が減ります。労働人口をいかに増やしていくのかは日本の大命題なのだと思っています。企業レベルで言うと、女性や退職者の活用と言うことになるでしょうか。日本の社会は、様々な場で男性の方が優遇されていることが多いと思います。以前にこのコラムにも書きましたが、会社の役員に占める女性の比率が日本は1.1%で、世界的にみても突出して低いことが分かりました。
女性が活躍できる職場環境を整えていくことが急務です。そして「男性は仕事、女性は家庭」といった性別による役割分担にとらわれずに、あらゆる分野でそれぞれの個性と能力を発揮できるような社会づくりが必要となっています。
こういった社会づくりに対応する取り組みが「ワーク・ライフ・バランス」です。
政府の説明では『働くすべての方々が、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方のこと』としています。
図:ワーク・ライフ・バランスが実現された社会
出典:政府広報 「特集:ワーク・ライフ・バランス」より
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仕事と育児や介護をはじめとする生活を両立するためには、男性も女性も今までの生活を見直し、バランスの取れたライフスタイルにするが重要であり、そうすることによって「仕事の充実」と「仕事以外の充実」が図られるということです。
■よこはまグッドバランス賞
各自治体でも「ワーク・ライフ・バランス」推進に向けて様々な取り組みを行っています。
神奈川県は今年2月、黒岩知事と県幹部職員が、部下の育児休暇の取得を促す「イクボス」宣言をしました。「イクボス」とは【「育児」×「ボス(上司)」】。部下の「ワーク・ライフ・バランス」を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司のことです。育児・介護等のために時間を使うことが自然なかたちでできるようにしたいとしています。
また、横浜市は取り組みの1つとして、平成19年から「女性の能力を活かし、男女ともに働きやすい職場環境づくりを積極的に進める事業所」を『よこはまグッドバランス賞~働きやすく子育てしやすい中小事業所~』として認定し、表彰しています。
この賞は社内規則や制度等の有無ではなく、実際に次のような取組を対象期間に行ったかどうかを主に評価するものです。
①仕事と家庭の両立支援(ワーク・ライフ・バランス)への取組
②性別にとらわれない従業員の能力活用や職域拡大への取組
③男女がともに働きやすい職場づくりに向けた取組
④その他、地域への子育て貢献や男女共同参画に向けたユニークな取組
この度、弊社はこれに応募し、横浜市から「よこはまグッドバランス賞」に認定されました。
今回認定されたのは横浜市内の55の事業所で、弊社の認定理由は以下の通りでした。
・育児休業、介護休業の取得、その後の短時間勤務により継続就労の実績
・毎週水曜日にノー残業デーの実施
・男性中心だった営業職に、平成26年度より女性の新卒、中途採用の実施
女性の社会進出や仕事の効率化が求められるようになって行く中で、大変貴重な賞だと思います。
この賞は会社の職場環境や仕組みを進化させることに主眼が置かれていますので、この賞を毎年取るためには毎年職場環境を改善させて行かなければなりません。女性も男性も働きやすい会社にしてまいります。
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