■5つ星ホテルも少ない
前回に引く続き、日本の国際観光収入を伸ばすためにはということでお話しします。
日本には富裕層向けのホテルが少ないと言われています。「Five Star Alliance」という「5つ星ホテル」の情報サイトがありますが、このサイトによると世界約140カ国に3千数百軒の「5つ星ホテル」があるそうです。
そのうち日本にあるのは50軒です。
東京:28軒、大阪:9軒、京都:7軒、横浜:2軒、広島:2軒、札幌:1軒、北九州:1軒
訪日外国人観光のゴールデンルートとされている富士山のある静岡県や山梨県にはありません。
因みにアメリカには約1,000軒、ハワイだけでも50軒ほどあるそうです。
「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」委員のデービッド・アトキンソン氏の著書「世界一訪れたい日本のつくりかた」では、こんなエピソードを紹介しています。
『あるアメリカの大富豪の事務所から、紅葉の時期に京都に泊まりたいが、安いホテルしか見つからず、「予算の最低基準」を下回る。いいホテルを探してくれないか、という連絡があったのです。私も手を尽くしたのですが、結局あるチェーンホテルしか空いておらず、その大富豪の訪日自体が白紙になりました。もちろん、そのホテルが悪いと言いたいわけではありません。しかし世界のお金持ちには「予算の最低基準」があり、それを下回ると訪日すらあきらめる人が多いのです。これは究極の「もったいない」ではないでしょうか。』
世界の大富豪の感覚は、我々とはかなり違うようです。我々の想像以上の桁違いの消費が期待できるようです。観光収入を伸ばすためには、こういった大富豪にたくさん来日していただいて、たくさんお金を使っていただくことも大事ですね。そんなことからも5つ星ホテルの必要性を強く感じました。
横浜にも素晴らしいホテルがありますが、5つ星を獲得しているホテルはMM地区にある「ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテル」と「横浜ベイホテル東急」の2軒だけです。
他のホテルも5つ星の評価を得て欲しいですね。
ホテルだけでなく、大富豪の喜ぶことも研究していかないとと思いました。
居酒屋で飲んでるだけではいけませんね。