一昨年、昨年と「日本屋外広告フォーラム」の活動報告をご紹介しましたが、引き続き今年3月に発表された「2017年度活動報告」についてご紹介します。
今回の調査は2017年12月1日~3日に、一都三県在住の男女15~59歳、4991人に対し、インターネットにより実施されました。
回答者の構成は表の通りです。
図:調査概要 (↑画像をクリックすると拡大します)
■SNSと屋外広告は相性がいい
スマートフォンの使用用途については、「ブログ・SNSの投稿者」は25.8%、「ブログ・SNSの閲覧者」は41.8%という結果です。
性・年代別SNS投稿・閲覧については、男女とも若年層ほど高く、特に女性の15~19才、20代で際立っています。
また、SNS投稿者は、男女の29才まででほぼ半数を占め、平均年齢ではSNS投稿者32.0才、非SNS投稿者40.5才と8.5才若い結果がでています。
SNS投稿者のメディア接触量を非SNS投稿者と比べると、屋外広告、インターネット、ラジオ、雑誌が多く、テレビではあまり差がありません。一方、新聞は非SNS投稿者の方が多いという結果がでています。
図:SNS投稿者のメディア接触量
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SNS投稿者の都内の街への来街(週に行く回数)は、非SNS投稿者を大きく上回り、原宿、表参道、六本木では3倍を超え、行動範囲の広さを示してします。
また、SNS投稿者の消費特性、情報特性はともにポジティブで非SNS投稿者を大きく上回っています。
・気に入った商品は人に進める→SNS投稿者65.5% 非SNS投稿者42.4%
・ブランド・メーカーに自分なりのこだわりを持つ→SNS投稿者63.0% 非SNS投稿者48.7%
・新商品には興味がある→SNS投稿者67.0% 非SNS投稿者48.8%
・面白いと思った情報は、人に伝えたくなる→SNS投稿者68.5% 非SNS投稿者40.1%
・商品購入で店舗にいる時も、ネットで他店の価格を調べる
→SNS投稿者70.8% 非SNS投稿者46.8%
・情報収集は自ら積極的に行う→SNS投稿者79.8% 非SNS投稿者63.6%
SNS投稿者は屋外広告を写真に撮りSNSなどに投稿することや、友人などが撮った屋外の写真をSNSなどで見かけることが、他メディアの広告・CMをおさえて最も多くなっています。
屋外広告はメディア広告の中でSNSでの拡散・閲覧の対象となる位置を占めています。
図:SNS投稿者の広告・CM行動
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「SNSと屋外広告」の調査結果のまとめは以下のとおりです。
【SNS投稿者は多くの街に来街しており、屋外広告との接触頻度も高い】
【SNS投稿者は、屋外広告の写真をSNSに投稿したり、SNSで閲覧することが他のメディア広告・CMを抑え最も多い】
以上から
屋外広告はSNSとの相性が良く、メディア広告の中では最もSNSでの投稿や閲覧の対象となっており、SNSの急速な普及の中で屋外広告の新たな価値を示しているといえます。
次回は「街と屋外広告」についてご紹介します。
※出典:全て「日本屋外広告フォーラム」「調査委員会2017年度活動報告」より