
5月25日にホルムズ海峡を通って、出光丸が200万バレルの原油を積んで日本に到着しました。この200万バレルって日本の一年間の消費量が11億バレルなようで、わずか1/450なんだそうです。つまり、年間で450隻タンカーが必要なことが分かると、石油ってそんなに必要なのかと改めて石油の大切さを思い知らされました。
イランの戦争でホルムズ海峡が封鎖になり、原油のみならず石油製品のナフサが手に入らず、困っているメーカーが増えてきていることは、皆さんニュースでお聞きおよびのことと思います。
そもそもナフサって何?原油からどの段階でできるの?何の原料になるの?そうなると原油からできる石油の2次製品って何なのか知りたくなり、調べてみました。
学研と朝日新聞社が運営している「キッズネット」https://kids.gakken.co.jp/ によると
「原油を石油(原油)蒸留装置で精製すると、石油ガス(LPG)・ナフサ・灯油・軽油・重油・石油ピッチなどに分けられる。これらが石油製品で、エネルギー源としてはもちろん化学工業の原料として重要である。重油はさらに軽油・潤滑油・アスファルトなどに分解される。ナフサからはガソリンがつくられるほか化学工業の原料となり、多くの石油化学製品が生みだされる。たとえば化学肥料・合成繊維・合成ゴム・フィルム・合成洗剤・塗料・接着剤などである」
となっている。これは専門家でないと分からないですよね。
これを詳しく図示したのが下記となります。

伊藤忠エネクス株式会社 https://service.itcenex.com/media/archives/what-is-oil/ より
余談ですが、この残油というのは石油ピッチと言うものだそうですが、これも炭素繊維の原料だったり、バッテリーの電極だったり、重要な原料なんだそうです。つまり石油は余すことなく使われるということです。
話をナフサに戻すと、ナフサからできるものとしては、エチレン、ポレオレフィン、ポリスチレン、ブタジエン、塩ビ樹脂、ベンゼン、トルエン、キシレン、パラキシレン、プロピレンなどなどとなります。これらが他の物質と合成して、新たな物質へと生まれ変わるのです。
■ポリエチレン (PE)
・ポリ袋、レジ袋、ラップ、ペットボトルのキャップ
■ポリプロピレン (PP)
・食品トレイ、食品容器、家電製品の筐体、自動車のバンパー
■ポリスチレン (PS)
・カップ麺の容器、発泡スチロール、食品パック
■ベンゼン
・プラスティック、ナイロンなどの合成繊維、医薬品
■ブタジエン(合成ゴムの原料)
・タイヤ、自動車用部品、ホース、靴のソールなど
■キシレン
・溶剤、ペットボトル、プラスティック、ポリエステルなど
■トルエン
・塗料、シンナー、インク、接着剤
■エネルギー・その他
・ガソリン(燃料)
こうやって調べても切りがないくらいナフサにはたくさんの2次・3次の製品があります。調べれば調べるほど、知らない名前の化学製品が出てきて、それがあちらこちらの原料となり複雑に絡み合っていることが分かりました。そしてこれだけ多くの製品をつくり出している訳ですから、ナフサの重要性がよく分かります。そして石油がないと生活ができないと言うことがよく分かりました。
「脱炭素」とよく言われますが、実現にはまだ多くの課題が残っていると感じます。