■コロナ収束後のインバウンドは?
今年の2月に発表された(株)日本政策投資銀行と(公財)日本交通公社による共同調査では、コロナ収束後に観光旅行したい国・地域は、日本が1位でした。
アジア居住者では日本が1位、以下、韓国、台湾、オーストラリア、タイ。
欧米豪居住者でも日本が1位、以下、アメリカ、オーストラリア、カナダ、イタリア。
世界中の皆さんが日本での観光を望んでいます。
2020年の「コロナ収束後の訪日旅行全般に期待したいこと」というアンケート調査では、アジア居住者・欧米豪居住者共に「衛生面における配慮、清潔さ、消毒などのウイルス対策全般の継続」が最も多く、日本の衛生面に対する信頼の高さが伺えます。今後も安全・安心の取り組みを徹底しなければならないと思います。
また、「文化体験アクティビティの種類や質の充実、ブラッシュアップ」の期待度も高く、体験型観光の更なる充実が必要だと思います。
尚、世界経済フォーラムが今年5月に発表した旅行・観光競争力ランキングで、日本は2007年の調査開始以来、初めて1位になりました。(前回は4位)
「公共交通機関の利便性」や「殺人の発生率の低さ」「モバイル端末の普及率」「無形文化財の数」「世界文化遺産の数」などが評価されたようです。
とても素晴らしい事だと思います。
2位以下は米国、スペイン、フランス、ドイツ、スイス、オーストラリア、英国、シンガポール、イタリアの順でした。
政府は2030年に訪日外国人数を6,000万人にすることを目標に掲げてきましたが、現時点でもこの目標は堅持するようです。
コロナの水際対策で外国人の入国が難しかった日本ですが、徐々に緩和され観光目的での訪日外国人の入国も6月から少しずつ認められるようになってきました。政府や関係機関は有効なコロナ対策により安全・安心に関する取り組みを徹底すると共に、交通インフラや通信インフラ、多言語多文化への対応、魅力的な滞在コンテンツの充実等々、訪日外国人がより快適に過ごせる施策を進めていって欲しいと思います。
そして、横浜にもコロナ前のように多くの訪日外国人の方がいらっしゃることを願っています。
■付加価値をどう付けるか、リピーターをどう増やすか
現在、円安が進んでいます。この調査時点から1割以上の円安となり、さらに日本に観光旅行したい人は増えていると思います。
そこで問題になるのが、観光公害です。
安く来る分、質の落ちる人も来て、旅行先でマナー違反などの迷惑をかけることも増えるのです。そういう人は、日本が好きで来る訳ではないので、リピーターにならないと思うのです。それではいつまでたっても日本の観光はよくなりません。
高くても来たいと思う人たちを多くすることが、大切だと思っています。
それには、具体的にそういうコンテンツを揃えることが大切です。
幸い、コロナ禍でマイクロツーリズムにより発掘されたコンテンツが多くありますので、是非ともより日本の魅力を取り入れて、付加価値のある値段で勝負して欲しいと思います。