昨年、「日本屋外広告フォーラム」についてお話ししましたが、今年の全体会議で発表された「2016年度活動報告」についてご紹介します。
テーマは「スマホ時代における屋外広告の新たな価値発見」
目的は「スマホSNS時代の情報の特性を調べ、屋外広告との関与が強い人たちの情報・行動特性を他のメディアとの関与が強い人たちのそれと比較することで、屋外広告の特長、優位性を明らかにする」ということです。
対象者は一都三県に在住の15~59歳の男女5,000人
対象者全体のスマートフォンの所有率は75%
年代別の所有率では男女ともに15~2歳が最も多く、特に女性では9割を超えています。
また、スマホ所有者はほぼ全員が毎日使用すると回答しています。
図:スマホ利用の実態
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では調査対象者のメディア関与度や意識はどうなっているのでしょうか。 屋外・交通・テレビ・ラジオなどの各媒体への向き合い方を性年代別に比較し、項目ごとに最も回答者が多い属性を調べた結果、屋外広告・交通広告ではほとんど全ての項目で、15~19歳の女性が最も高いとのことです。
図:メディア関与度・意識(屋外広告・交通広告)
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テレビ・雑誌の各項目でも15~19歳の女性が最も高く、それに続いて20~29歳の女性が高いという結果になっています。
図:メディア関与度・意識(テレビ・雑誌)
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新聞は男女問わず50代が多く、ラジオは15~19歳の若者と20歳以降の男性が多く見られ、インターネットは項目によって1位の属性にばらつきがあり、年代を問わず浸透しています。
図:メディア関与度・意識(新聞・ラジオ・インターネット)
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メディア認知後の行動についても報告がありますので、ご紹介します。
広告をきっかけに拡散・検索・行動した人の割合はテレビ、インターネットが高くなっている一方で、広告認知後に拡散・検索した割合と行動した割合を比較すると、屋外・交通広告の歩留まりのよさがわかります。
図:メディア認知後行動について
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メディア認知後の行動は広告を出す上で重要な要素です。歩留まりのよい屋外・交通広告は、ターゲットやエリアが絞れる場合は、非常に効果的な媒体であると言えます。
次回は、調査対象者全体をメディア関与度・意識応じてグループ分けし、グループ毎の情報行動と消費行動の違いをご紹介します。
※出典:全て「日本屋外広告フォーラム」「調査委員会2016年度活動報告」より