2022年度日本屋外広告フォーラム調査結果②

2022年度日本屋外広告フォーラム調査結果②
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当社で所属している日本屋外広告フォーラムの2022年度調査の結果が出、前回は前半部分の「1.アナログとデジタル(ビジョン)の屋外広告の効果の違い」について報告しました。今回は、「2.街と広告の親和性」についてまとめましたので、ご参考にしてください。

調べた対象は、1都3県に在住している男女15~69歳で、新宿、渋谷、六本木、銀座、新橋、表参道、原宿、池袋、品川、秋葉原のいずれかに直近1ヵ月来街した人たちです。

(インターネット調査、2022年12月23日~2023年1月4日)

新宿、渋谷、六本木、銀座、新橋、表参道、原宿、池袋、品川、秋葉原の10の街について調べ、ここでは新宿、渋谷、銀座、新橋、表参道の5つの街をピックアップしてまとめていきます。

●来街目的

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表1を見ていただくとお分かりの通り、新宿・渋谷など、多くの街で「ショッピング」目的での来街がトップです。六本木だけ「遊び・レジャー」がトップでした。気持ちよく分かります。

目的別に見ると、仕事(通勤/通勤以外)では新宿・新橋・渋谷が、ショッピングでは銀座・表参道が、飲食では銀座・新宿・が上位となっており、来街目的からも街の性格がよく分かります。

●街のイメージ(表2)

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街のイメージとして、新宿・渋谷は、「にぎやかな」「発展している」イメージが高いです。街別で見ると、六本木は「都会的な」街、銀座は「高級感がある」街、新橋は「ビジネスに便利な」街、表参道は「おしゃれな」街と思われていることがよく分かります。

●街別の屋外広告の印象(表3)

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街の屋外広告について、新宿は「平日と休日では見え方が違う」が高い。新宿に加えて渋谷・六本木は「日中と夜など時間帯によって見え方が違う」が高めの傾向がある。

新宿・渋谷は、「自然に目を向けることがある」が高く、「あまり目を向けない」が他と比べて低く、屋外広告の注目度が高い。特に渋谷では「その街の持っているイメージにあっていると感じたことがある」「面白いと思ったことがある」が高く、渋谷の屋外広告に対してポジティブなイメージを持っている。

●街毎のイメージにマッチする商材(表4)

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街と広告商材について、新宿は他の街に比べてどのジャンルの広告でもマッチすると評価されている。それぞれの街で最も高い商材ジャンルは、新宿・渋谷は「アパレル」、六本木・銀座は「高級ブランド」、新橋は「アルコール飲料」、表参道は「ファッション雑貨」

となっており、街の特色がよく出ている。

以上を街毎にまとめると、下記の通りとなります。

新宿:オンオフどちらの目的でも利用される街。様々なイメージが持たれ幅広い商材相性がよい。

渋谷:新しさ・話題性が強い。若者向けのにぎやかな街。屋外広告へポジティブなイメージが抱かれている。

六本木:都会的なイメージと高級感・おしゃれ感を持ち合わせた街。高級なものの広告と相性がよさそう。

銀座:ハイブランドなイメージの街。他の街よりも、見た屋外広告に対してポジティブに捉えられる傾向。

新橋:ビジネスイメージが強い街。「保険」「金融」「アルコール飲料」など社会人・会社員向けの広告が似合うと思われる。

表参道:“おしゃれ”な街。ファッション関連の広告と相性がよさそう。一方、他の街よりも屋外広告へ注目されない可能性も。

街のイメージに広告は左右されるだろうと思っていましたが、私たちが持っているイメージを裏付けしてくれたかっこうになりました。この結果を見て、実際の街に出てみると、なるほどな、皆上手に広告をしているなと思いました。

7/17の日経新聞に渋谷の再開発で50代の来街者が増え、消費も盛んと書いてありましたが、街って再開発でどんどんと変わっていくのだということがよく分かります。先日久しぶりに渋谷に行きました。渋谷駅が変わり、ヒカリエができた頃は分かりづらい街で、行きたくないなと思っていましたが、今回は何か雰囲気が違うぞ、とその変貌ぶりの一端を垣間見た気がしました。広告との親和性を今後どうとっていくのかすごく興味あります。よく観察をして、関内のまちづくりに活かしていきたいと思います。